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概要

TASCO GENERAL CATALOG 2016

巻末資料放射温度計について■計測技術資料赤外線エネルギー物体から放射温度放射温度計について赤外線エネルギーをダイレクトに測定放射温度計は赤外線エネルギーを被対象物に触れずにダイレクトに測定します。赤外線は光(電磁波)の一種ですから、空気の温度や測定距離に関係なく正確に、瞬時に温度測定ができます。非接触測定+高速測定非接触で瞬時に測定できますので、移動中・回転中の対象物や食材・料理、焼付け塗装中の塗装面など、衛生上や表面保護の理由で接触測定ができない物、冷凍食材・食品のようにすばやく温度測定を完了しなければならない物などには、放射温度計のメリットが最大限に活かされます。放射温度計のしくみレンズで集光カット・オン・フィルター不要な波長をカットサーミスタサーモパイル周囲温度の計測W=δT 4マイコンで演算測定理論ステファン・ボルツマンの法則W=δT 4物体から放出される全エネルギー量は、物体温度の4乗に比例する。赤外線センサで検出赤外線エネルギー(電磁波)サーモパイルサーモパイルは、複数の熱電対を直列に接続した熱電対列の温接点側を受光部としています。さらに受光部には金ブラックなどの増感処理を施してあり、赤外線を吸収しやすいようにしてあります。冷接点は熱が逃げやすいように配置されています。サーモパイル受光部(温接点)へ赤外線が入射すると、入射した赤外線の量に応じて温接点と冷接点との間に温度差が生じ、その差に応じた熱起電力が発生します。ここで温度を知るためには、冷接点側の温度を測定し、この温度による補正を行う必要があります。そこで冷接点の温度を得るために、放射温度計内部でサーモパイル自身の温度を測定しています。B金属温接点T+△TA金属B金属冷接点赤外線と大気の窓赤外線は電磁波の一種で、可視光線とマイクロ波との間の領域を指します。熱起電力サーモパイル硬X線γ線X線紫外線可視光線赤外線マイクロ波超短波短波中波長波近赤外線赤外線遠赤外線透過率(%)1008060402000O2の吸収H2Oの吸収CO2の吸収大気の窓510158~14μmの波長領域では、大気の影響による吸収がほとんどありません。この8~14μmの波長領域は「大気の窓」と呼ばれ、赤外線エネルギー量を測定する放射温度計にとって重要な意味を持ちます。測定の注意点空気の温度…空気は、赤外線の放射エネルギー(放射率)が小さいので、空気やガスの温度は測定することはできません。水の温度…水の表面温度を測定することはできます。放射温度計で内部温度を測定することはできませんが、水をかくはんして水の表面と内部を均一化すれば、内部温度を知ることができます。ガラス越しの測定…一般的にはガラスの温度を測ってしまい、中の温度は測定できません。透明なガラスは可視光は通過しますが、赤外線の波長を透過しないからです。測定距離…被測定物からの赤外線を遮る物質がない限り、どこまで離れても測定できます。ただし、放射温度計の測定視野は離れれば離れるほど広がりますのでご注意ください。色の違うもの…放射温度計は、可視光線領域ではなく、赤外線領域の波長の光を測定するため、原理的には色による誤差は生じません。481GENERAL CATALOG 2016もっと詳しい商品情報・動画はWebサイトで!